うつ病で2019年12月~2020年11月まで約1年休職しました。
これが1回目の休職でした。
その前にも間にも通院はしていましたが、
今年は例のウィルスの影響で、学校が休校になったり~
先が見えなかったり~で、
すごく疲れました。
それでも、一度は職場復職して1年以上働くことができたのは
「リワークプログラム」を利用したからなのかもしれません。
当時、うつ歴9年にして初めて聞いた言葉。
それについて解説したいと思います。
リワークって何?
リワークとは、return to workの略語です。
気分障害などの精神疾患を原因として休職している労働者に対し、職場復帰に向けたリハビリテーション(リワーク)を実施する機関で行われているプログラムです。
復職支援プログラムや職場復帰支援プログラムともいいます。
●医療機関で実施(医療リワーク)
●地域障害者職業センター(職リハリワーク)
●企業内で実施(職場リワーク)
この3種類があり、
私が利用したのは「医療リワーク」です。
医療機関(クリニック)で実施し、健康保険が使えて
最大の目的は「再発予防」です。
※この先は医療機関によって差はあると思いますので
あくまでも私が利用したところは・・・とお考え下さいね。
・どうやって利用するの?
まずはリワーク施設に見学の申し込みをし、日程の調節をしたら見学に行きました。
実際に足を運ぶことで、通うことになったら通える距離か?←これ大事
雰囲気はどうか?
などを確かめる感じです。
私の場合、うつの原因は職場にはなく家庭にあるよな、とわかっていたので
それでもよいか?と尋ねたら
「原因と課題は違うものである、課題として自分が復職したいのであればそれはリワークになる」
といった回答をもらえたので通うことにしました。
その後、主治医に紹介状を書いてもらいます。
スムーズにするために、見学に行く前から「リワークに通いたいと思っている」と話しておいたので、電話連絡だけで紹介状はもらえました。
(そもそも主治医からリワークプログラムの話が出たわけだし)
こちらは健康保険250点。
リワーク施設のドクターと会って(初診扱い)
参加OKとの診断(?)をもらったら、次の日から参加できます。
診断って言うけど、実際に会ったのは3分くらいで、しかもソーシャルディスタンスで何を言ってるかよく聞こえないままでした(笑)
料金は2,300円でした。
主治医を変更しなくても良いという施設だったので、
診察はいつもの主治医、リワークはリワーク と別々のクリニックになりました。
・いくらするの?
リワークは健康保険が使えて、「精神科デイケア」になります。
具体的には
再診料 74点
精神科デイケア 640点(小規模なもの、早期加算)
合計710点
でした。
・・・さっきから、点と言ったり円と言ったりどっちやねん!!って思ったよね?
実は、これらには自立支援医療(精神通院医療)が使えるため、これを使うと医療費の個人負担が1割になるため
健康保険だけだったら、3割負担で2,130円
健康保険+自立支援で710円
しかも所得制限により、1ヶ月の自己負担上限額があり
私は月5,000円が上限だったで、月8回以上行ったら、その先は自己負担がありませんでした。
リワーク施設は「デイケア施設」なので、すでに自立支援を持っている人ならば自治体の窓口に医療証を持っていき
「デイケア施設を追加してほしい」と言えば、その場で手続きしてサラサラっと手書きで追記してもらえます。
リワーク施設の医師と会った時だけ、それはデイケアの利用ではないので3割負担でした。
・誰が参加できるの?
うつ病などメンタル疾患で休職中の人。
ただし、会社うんぬんというのは必要なく、あくまでも主治医が紹介状を出してもらえれば
あとは自己申告という感じでした。
正社員、パート、アルバイト、公務員、自営業 その辺は問わない形です。
なお、すでに退職してしまったけど「社会」に復帰を目指している
という方は何人かいらっしゃいました。
今は休職しているが転職するかもしれない、という人も
会社を辞めたらリワークも辞めなきゃ、ではなくて
「社会への復帰」を目指しているのならば、同じ会社ではなくても・・・という感じでした。
・どこでできるの?
リワークプログラムをやっている医療機関・・・ですが
私はここで探しました
↓
・何をするの?
詳しくは日本うつ病リワーク協会のホームページや、各クリニック・病院のホームページなどを見ていただいたほうがわかると思いますが、
ざっくりと午前中は講義か作業系、午後は運動系となっていて
午前には認知行動療法とかアサーションとか
ストレスマネジメントや病識の理解と管理
うつエピソードの振り返り
ソーシャルスキルトレーニング
書道やコラージュなどの作品を作る系の作業
午後は、
ウォーキングと卓球、とか
ヨガとマインドフルネスとか、みたいに2つを組み合わせる感じで
結構汗ダラダラになって、血行がよくなった気がしました。
卓球が大好きになりました(笑)
あ、ちなみに毎朝、ラジオ体操第一・第二から始まります。
ラジオ体操も地味に血液の流れがよくなりますね。
朝は10時から、夕方4時までの週4日でした。
・何ヶ月かかるの?
私の場合「最低4ヶ月、平均6~8ヶ月」と最初に言われました。
何故なら、症状が治まったから仕事復帰しました・・・だとほぼ確実に再発しますよね。
「働けるようになってから復帰して、再発させない」
そこまでを考えたプログラムになっているので
休職期間は6ヶ月以上くらい残っている状態で通うことをオススメします。
3ヶ月で来なくなる人もいましたが、相当焦って詰め込まないとってなったり
あの人、再休職しそうだよな、って人もいました。。。
・受講して何が変わった?
自分に自信がつきました。
「うつヌケ」の作者、田中圭一さんも
「自分のことが嫌いになったからうつになった。自分のことを好きになったらうつをぬけた」
と言っていましたが、
リワークに通う前は
「何、言っちゃってんの?そんなんでうつぬけるんなら苦労しねえよ」
って思ってたよ。
受講後は、その意味がわかりましたね。
自分を嫌いに、というのは
「どうせ自分はダメだ」「どうせまた失敗する」「どうせどうせ」
って自分にレッテル貼ってしまうことありませんか?
その反面、自分を好きになるというのは
「そんな自分でもいいじゃない」
って自分を許してあげることだと私は思う。
なので、私は「いいのいいの」が口癖になりました(笑)
「できなくたって死ぬわけじゃないし~」とまで言っていたよ。
今まではささいなことで自分を責めていた気がします、
例えば、目の前で信号が赤に変わってしまった、とか。
それごときに「あーもう今日は最悪!ついてない!!」などとマイナスオーラ出しまくっていたけど
信号が赤に変わった、だから何???
家に着くのが少し遅くなるよね。でもだから何?それで何があるの?絶望的にダメな何かになるの???
そう考えると、たいていのことは
「なーんだ、たいしたことないじゃん」
と思えてきたのです。
・復職後…
とはいえ、私の場合「一生懸命になりすぎる、よりよくありたい、よりよく見せたい」てなってしまうのがパターンで、
でもそれってさ
自分のためだけじゃなくて、会社のためになったり、世のため人のためになったりすることなんだよね。
だから「わざと不真面目に仕事する」(?)なんてことはできるわけもなく
やるからには真剣に、最適に、最速に、最良になどと思ってしまうので
そういう意味では、フルタイムからパートになって
「時間で区切る」というのは良かったと思うわ。
個人情報の問題からも仕事は家に持ち帰れないし
自分でも仕事の資料ですら持ち帰らないので、
退勤したらすべて忘れる勢いで!
(そのためには、次に出勤したら必ず思い出せるような工夫が必要)
家に帰ったら家事育児が待っているわけですが
この辺も工夫して
ONとOFFの切り替えを意識していました。